川の水

父親がキャンプ好きで、よく川遊びに連れて行ってくれた。真夏なのに川の水はキンキンに冷たくて、無中になって遊んでいると体が芯まで冷えて震えが止まらなかった。

 

でも、父親が入れてくれた暖かいカップスープを飲んで、焚き火にあたると体温が復活して、またバシャバシャと川に飛び込むんだった

 

 

今の生活は何となく、川の水の中を思い出させる。

川の水にどっぷり浸かっているから、身体がキンキンに冷たい、だけど川の水が冷たいから、自分の体の内側にある焼けるような体温を感じることが出来る、じんじん。

 

陸に上がったら、自分の体温がどれだけ熱いものだったか、忘れてしまうんだろうな、私は。

 

だから、今がとても大切なんだと思う、かけがえないってやつか。

全てが完璧とは言わないし、上手くやれてるわけじゃないけど、生きてるって感じがしていいんじゃないかな。

別にだれに抱きとめられなくたってかまわねーぜ!

いつか陸に上がるその時まで。